初心者でも細マッチョになれる!「自宅筋トレ(宅トレ)」の始め方を丁寧に解説!
リード文
1:細マッチョになれる「自宅筋トレ(宅トレ)」を始める前の基礎知識
さて、そもそも「自宅筋トレ」とは、そのままですが自宅で行う筋トレのことです。
「自宅筋トレ」の呼び方は色々ありますが、ここからは短くシンプルに「宅トレ」と呼んでいきます。
「早く宅トレの始め方を知りたい!」という方はこの章は読み飛ばしてOKです。
すぐに宅トレを始めたい方は「2:宅トレに必要なものを準備しよう」まで飛んで問題ありません。
細マッチョの定義とは
細マッチョに明確な定義がある訳ではありませんが、ここでは以下の写真のような方がイメージです。

- 体脂肪率:10%〜15%程度(女性は20%〜24%程度)
- 全身の筋肉のシルエットがはっきりしていて引き締まっている
- 腹筋の形が分かる程度のウエスト
大会(ボディビルやフィジーク)に出場する選手のような体ではない点に注意してください
体脂肪率が比較的低めであり、全身に適度に筋肉がついていて、スタイリッシュな体型と言えます。
そもそも筋トレ初心者でも宅トレで細マッチョになれるの? → なれます
そもそも筋トレ初心者がこれから宅トレを始めて細マッチョになれるのか。結論としては・・・なれます!
現在は筋トレに関する情報が多すぎて、初心者が実践するべき内容が分かりにく状況です。
無意識のうちに初めから、中級者や上級者向けの食事やトレーニングを実践して、お金・時間・体力・気力を無駄に使って挫折してしまう方も多いです。
そもそもハードルが高く感じて、筋トレを始めることすらできない方も多いのはないでしょうか。
初心者には初心者に最も効果の出る方法があります。中級者には中級者に、上級者には上級者に効果的な方法があります。
そこで、このサイトでは
細マッチョになれる方法を解説していきます。
大会に出場するようなゴリマッチョにはなれないかもしれませんが、正しい取り組みを継続すれば、再現性高く細マッチョくらいにはなれます。
自重トレーニングかウエイトトレーニングか → 自重だけではかなり効率が悪い
細マッチョを目指すうえで、知っておいて欲しいことがあります。
それは、自重トレーニングだけで筋肉を成長させようと思わない方が良いということです。
筋肉を増やしたいのであれば、宅トレであってもウエイトトレーニングを中心に行うのが王道です。
自重トレーニングで筋肉が成長しないわけではありませんが、わざわざ自重トレーニングだけに縛るのは細マッチョを目指すにはかなり効率が悪いです。
主な理由を簡単に説明すると、
効率良く筋肉を成長させるには、強度(重さ)を段階的に増やしてトレーニングの負荷を徐々に上げていくのがポイントです。
例えばですが、10kgの重さに筋肉が慣れたら次は11kg、次は12kgといった感じで負荷を増やすと、筋力と同時に筋肉量が効率よくアップしていきます。
しかし、これが自重トレーニングだけだと強度(重さ)を増やすのに上限がある為、一定以上の筋力の向上が見込めません。
よって、一定以上の筋力の向上が見込めないと、扱える重さが一定以上増えず、筋肥大の効率が悪くなるからです。
正直私も自重トレーニングだけをやっていた頃がありましたが、とにかく自重トレーニングのみだとウエイトトレーニングと比較して何倍も効率が悪いのです。
このサイトでは、最低限の器具とスペースで、初心者でも自宅でできるウエイトトレーニングの解説もしていきます!
宅トレのメリット・デメリットは?
宅トレを一般的なフィットネスジムと比べた時のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
入会金・月額料金が不要 交通費が不要 ジムまで通う時間や準備が不要 使いたい設備の待ち時間・制限時間が発生しない 周りの目が気にならず集中しやすい 家で親しい人と一緒にトレーニングも可能 空調の温度調整が自由にできて快適 生活の中でルーティン化しやすい 感染症のリスクが低い・衛生的 | 最低限の器具を買う初期費用が必要 器具やマシンの種類が限られる 部屋に最低限のスペースの確保が必要 指導が受けにくい |
宅トレは初心者やジム利用者にもおすすめできる
宅トレは金銭的な負担が少なく、時間も節約できます。隙間時間などで自分の都合に合わせてトレーニングしやすいです。
服装も自由ですし、人目を気にしないで良いのでリラックスして行える自由度の高さも大きな魅力と言えます。
手軽なので、『ちょっと始めてみようかな!』という初心者の方には取っ付きやすくておすすめできます。
また、ジム利用者の方も宅トレとの併用がおすすめ。
どうしても都合が悪かったり、まとまった時間が取れず、ジムに行けないような日にも確実に筋トレを行えます。
ジムで行う筋トレのデメリットを補えるところも宅トレの魅力です。
宅トレのデメリットはあまり気にしないで良い
上記のように一般的なフィットネスジムと比較して、メリットがあればデメリットもあります。しかし、初心者にとってデメリットはあまり気にしなくても良いです。
理由を簡単に説明します。
<デメリット>
最低限の器具を買う初期費用が必要(3〜5万円程度)
<あまり気にしなくて良い理由>
3〜5万円の初期費用が必要だが数ヶ月でジムよりお得になるから
<デメリット>
器具やマシンの種類が限られる
<あまり気にしなくて良い理由>
初心者がこなすべき筋トレメニューは少ないから
<デメリット>
部屋にスペースの確保が必要
<あまり気にしなくて良い理由>
トレーニング中は2畳ほどあれば十分
収納時は1畳ほどで収まるから
<デメリット>
指導が受けにくい
<あまり気にしなくて良い理由>
このサイトでわかりやすく解説していくから
筋トレで得られるものは筋肉だけじゃない
このサイトを見ている方には、「筋トレしてカッコいい体を手に入れたい!」という人が多いと思います。
実は、筋トレを継続すると筋肉以外にも色々なものが手に入ります。
代表的なものを紹介します。
・理想の体型
・太りにくく痩せやすい体
・姿勢の改善
・若々しい見た目(肌質や顔つき)
・睡眠の質の改善
・病気や生活習慣病になりにくい体
・筋力低下による要介護になるリスクの低減
・肩こり、腰痛、冷え性予防
・集中力、記憶力、認知機能の向上
・ストレスの低減
・不安やうつの改善
・やる気の向上
・幸福感の向上
・自信が付き自尊心や自己肯定感が高まる
・他人になめられにくくなる
・筋トレ仲間ができることもある
・筋トレがシンプルに楽しい
・モテるかも
不幸そうな暗い感じのマッチョって見たことない気がしませんか!?
筋トレには人生をより良くする力があります。近年は筋トレに関連する研究も進んでいて、裏付けも多数あります。
とにかくメリットたくさんなので
とりあえずみんな筋トレしようよ!!
って私は思っています。
このサイトに訪れた人が少しでも『筋トレ始めてみよっ!』と思ってくれたら嬉しいです。
2.宅トレに必要なものを準備しよう
前置きが長くなってしまいましたが、ここからは具体的に筋トレの始め方に入っていきます。
必ず準備したいもの
ここから、宅トレを実際に始めるにあたって最低限必要なものを紹介していきます。
前の章で、自重トレーニングではなくウエイトトレーニングを選択する重要性について触れました。
これらさえ準備できれば、初心者にとって十分満足な宅トレ環境が手に入ります。
ダンベル
とりあえずは、ダンベルと後ほど紹介するベンチがあれば何とかなります。
目安として、身長180cmまたは体重70kg以上の方は最大重量30kg以上を2個がおすすめ。一般体型の人は最大重量20kg以上を2個がおすすめです。
一瞬で重量変更ができて、最低限のスペースで保管できる「可変式ダンベル」を強くおすすめします。
特にトレーニング中のダンベルプレートの取り替えは想像以上に面倒でストレスになります。
初めから「可変式ダンベル」を選択するのが良いです。
アジャスタブルベンチ
ダンベルとセットで準備したいのがアジャスタブルベンチです。
アジャスタブルベンチとは、平らにもなるし背中の角度を変えて傾斜を付けることもできる筋トレ用のベンチを指します。
以下がベンチの主な重要性です。↓
- フォームの安定性向上
- 可動域の確保
- 筋トレ種目のバリエーション増加
つまり、効率よく筋肉を成長させるには必須という訳です。
初心者でも背中の角度を変えて行いたいトレーニングメニューがあります。
後々トレーニングのバリエーションを増やすのにも必要なので、角度を変えられるものを最初から用意しておきましょう。
収納時にできるだけスペースを取りたくない方は、折りたたみ式があるのでそちらの購入をおすすめします。
ぶら下がり健康器
背中のトレーニングである懸垂(チンニング)をするために必要な器具です。これで宅トレ三種の神器が揃います。
背中のトレーニングは、腕を体の前から後ろに引く「ロー系」の種目と、腕を頭の上から腰の方に向かって引く「プル系」の2種類があります。
両方に取り組むことが背中の厚み・広がりを出すうえで重要だと言われていてます。
懸垂を抜いてしまうと、プル系の種目が一切なくなってしまうので、ぶら下がり健康器は必須です。
ぶら下がり健康器を設置するスペースがない場合は、懸垂バー(チンニングバー)というドア枠に引っ掛けて使用する商品もあるのでこちらを購入しても良いです。
中にはどうしても予算やスペースの問題があって購入しにくい方もいるかもしれません。
そういう方は、「ぶら下がり健康器買えないから筋トレ始めるのやめよー」というパターンが一番もったいないです。
安心してください。「プル系」の種目をしないからと言って背中が全く鍛えられない。ということはありません。
ぶら下がり健康器は必須と言いましたが、ダンベルで行える「ロー系」の種目だけで宅トレをスタートしてもOKです。
ホエイプロテイン
後述しますが初心者が意識するべきな、筋肉の成長、ダイエットに影響度が高い食事の要素は
- カロリー収支
- マクロ栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)のバランス
- ミクロ栄養素(ビタミン・ミネラル)
この3つの順です。これをクリアできれば初心者でも素晴らしく食事管理が出来ていると思ってください。
プロテインは、筋肉の成長に影響度が高いのに筋トレする人には不足しやすい「タンパク質」を効率的に補えるサプリメントです。
筋肉が増える怪しい魔法の薬なんかではなくて、原料である牛乳(乳清)から水分、脂質、糖質や固形成分などを取り除いて粉末にしたものです。
プロテインには、以下のような利点もあります。↓
- 食事のみでタンパク質を摂取するよりも余分な脂質やカロリーを摂らなくて済む
- 食事からタンパク質を摂取するより、タンパク質1gあたりのコストが安く済むのでコスパが良い
- 筋肉、髪の毛、爪、肌などの美容にも優れていてる
- 最近のプロテインは味がよく、フレーバーも様々でスイーツに近い感覚で飲める
食事だけでタンパク質を十分摂取するのはかなり難しいので必須のアイテムです。
ビタミン・ミネラル系のサプリメント
先程も出ましたが初心者が意識するべきな、筋肉の増量、ダイエットに影響度が高い食事の要素は
- カロリー収支
- マクロ栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)のバランス
- ミクロ栄養素(ビタミン・ミネラル)
この3つの順です。
ビタミン・ミネラルは③のミクロ栄養素にあたります。
ビタミン・ミネラルは、簡単に言うと体内の栄養の潤滑剤のようなもの。
そして、食事だけで十分に摂取するのはかなり難しく不足しやすいのに、筋トレのパフォーマンスや筋肉の成長に超重要!!
といった感じです。
これらも食事だけで摂取するのはかなり難しいので、サプリメントを活用して不足しないようにしましょう!
出来るだけ準備したいもの
ここからはトレーニング効果をより高めるものや、後々必要度が高くなってくるものを紹介します。
パワーグリップ
握力をサポートしてくれる筋トレグッズです。
経験者はわかると思いますが、特に背中を鍛えるトレーニング種目では鍛えている部位はまだ余裕があるのに、先に握力がなくなって思うように鍛えられないことがよくあります。
そこで、握力を気にせずトレーニングに集中できるパワーグリップの使用はかなりおすすめ。
使うだけでトレーニング効果が高められるので積極的に使用しましょう!
リストラップ
手首のサポートと手首の固定ができる筋トレグッスです。
怪我の予防とダンベルプレスなどで手首を固定してフォームが安定する効果があります。
手首と肘は最も怪我をしやすい部位です。
特に初心者の方はフォームが定まらないので、いつの間にか手首に疲労が蓄積し、怪我が慢性化してトレーニング出来なくなるのが最悪のパターンです。
1ヶ月以上トレーニングに支障が出ることもあるので、使用をおすすめします!
肘のサポーター
手首と同様に最も怪我をしやすい部位である肘をサポートしてくれる筋トレグッスです。
肘関節に大きな負担がかかる上腕三頭筋のトレーニングで効果を発揮してくれます。
上腕三頭筋は比較的高重量を扱えてしまうので、この時に肘関節に大きな負担がかかり怪我をする可能性が高いです。
個人的に肘は一番怪我に悩まされた部位で、肘も一度怪我をすると治るまで長引きトレーニングに大きな支障が出ます。
安価で費用対効果も高いので使用をおすすめします!
クレアチン
筋力、筋持久力の向上など筋トレのパフォーマンスを高めるサプリメントで、3つのアミノ酸から作られています。
エビデンスレベルが高く安全で、筋トレする人が使用後の効果を体感できる数少ないサプリメントです。
トレーニングで扱えるウエイト重量が5〜10%アップした報告もあり、筋トレする人の多くが必須のサプリとして活用しています。
初心者には不要と言う意見もありますが、筋トレではとにかくクレアチンを大量に消費するのに食事から摂取しにくいため、体内での生産がすぐに間に合わなくなります。
体重70kgで1日5gほどのクレアチンが必要と言われていますが、この量を摂るにはクレアチンを豊富に含む牛肉でさえ1kg程度食べないといけません。
せっかくトレーニングをするならトレーニング効果を最大限引き出すためにサプリで補いましょう!
あると便利なもの
ここからは、各々のニーズに応じて購入をおすすめできるものを紹介します。
アブローラー(腹筋ローラー)
腹直筋、腹斜筋、体幹などが鍛えられる器具です。
アブローラーはシンプルな動作ですが、筋電図研究で効果の高さが実証されています。
腹筋をバキバキにしたい!という方におすすめ。
大前提として、腹筋を割るには体脂肪を減らすことが最も重要です。
元々腹筋はみんな割れていますが、体脂肪で隠れて見えていない為です。
腹筋以外の筋トレ種目でも腹筋は使われているので、優先度が低く重点的に鍛えなくても良いと言う意見もあります。
しかし!!重点的にしっかり鍛えておくことで、体脂肪を落としたときに腹筋が「大きく・溝が深く」見えるのは確かなので鍛えておいたほうが良いです!
私も最初期は重点的には腹筋を鍛えていませんでしたが、アブローラーを使用し始めるとしっかり筋肉痛になり腹筋にかなり刺激が入ってる実感がありました。
また、体幹を鍛えると他の筋トレ種目の質も上がります。
価格も手頃で効果も高いアブローラーはおすすめです。
マルトデキストリン(糖質)
主に増量期に効率よくカロリーを摂取したり、トレーニング前後のエネルギー補給に利用されるサプリメントです。
筋肉を成長させるには1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回ることが超重要!!
しかし、食が細い方はたくさんの量が食べられないので難しい。
そこでプロテインなどにマルトデキストリン(糖質)を混ぜて飲むことで簡単にカロリー摂取できます。
ジャンクフードなどで健康を犠牲にしながらカロリー摂取するようでは元も子もないです。
「食べられない人は飲むと効率的!!」
効率よくエネルギーを摂取したい方は検討してみましょう!
3.トレーニングを始めてみよう
最低限必要なものを準備できたら、いよいよトレーニングを始められます。
トレーニングを始めると言われても何をどうしたらいいの?と不安に思うかもしれません。
これさえ知っておけば最低限トレーニングを始められる。といった内容をピックアップして簡潔に説明するので大丈夫です。
全てを理解してからトレーニングを始める必要はありませんので、トレーニングを継続しながら少しずつ覚えていくようにしてください。
初心者がやるべきトレーニングはどんな種目? → 複合関節種目が中心
複合関節種目と単関節種目
「いきなりよくわからん言葉出てきた、、」と思う方もいるかもしれませんが、簡単に説明するので大丈夫です。
筋トレ種目は大きく以下の2つに分けられます。↓
複合関節種目(コンパウンド種目)
複数の筋肉を使う種目(ダンベルプレスやスクワットなど)です。
単関節種目(アイソレート種目)
1つの筋肉だけ狙って鍛える種目(サイドレイズ(肩)やアームカール(腕)など)です。
筋トレは初心者〜上級者に関係なく、複合関節種目を中心に行うことが鉄則です。
中級者以上でも複合関節種目が70〜80%、単関節種目が20〜30%の割合が基本です。
ダンベルプレスを行えば大胸筋だけでなく、二の腕の筋肉や肩の前側の筋肉など複数の筋肉が同時に鍛えられ、
スクワットを行えば、脚の前側、内側、後側の筋肉、尻の筋肉など複数の筋肉が同時に鍛えられます。
筋肉量が少ない初心者は複合関節種目のトレーニングで体全体の筋肉を増やすことが細マッチョへの近道です。
単関節種目は、複合関節種目で鍛えきれていない発達が遅い部位を重点的に鍛えます。
宅トレ初心者がやるべき単関節種目は、複合関節種目では負荷が足りない場合の「腕のトレーニング」くらいで十分です。
初心者向けの具体的な宅トレ種目
結論から言えば、初心者向けの具体的な宅トレ種目は以下の通りです。↓
脚・尻:ブルガリアンスクワット
胸:ダンベルプレス
背中:懸垂(チンニング)
背中:ベントオーバーローまたはワンハンドロー
肩:ショルダープレス
基本的な型が詰まった「宅トレ初心者はまずはこれからやれ」というシンプルで基本的なプログラムです。
全て複合関節種目で構成されていて、ダンベル、ベンチ、ぶら下がり健康器があれば全身が鍛えられるようになっています。
ちなみに、腕を単体で鍛える種目は入っていません。
腕は、ダンベルプレスやショルダープレスで上腕三頭筋がある程度は鍛えられます。
懸垂(チンニング)やベントオーバーロー(ワンハンドロー)で上腕二頭筋もある程度は鍛えらます。
腕への負荷が足りない場合、上腕二頭筋を「アームカールやハンマーカール」、上腕三頭筋は「ライイングエクステンションやスカルクラッシャー」で鍛えてください。
最初難しく感じるのは懸垂(チンニング)です。
全体重を持ち上げる種目なので強度が高く最初は体が持ち上がらないかもしれません。
その場合は、ジャンプで体を持ち上げて、下ろす時の動作のみを丁寧にやる。もしくはゴムチューブで体を補助して行うようにしましょう。
始めは出来ても数回かもしれません。焦らずに徐々に回数を伸ばしていきましょう!
初心者が鍛える適切な頻度は? → 各部位を週に2〜3回が効果的だが1回でも筋肥大する
結論から言うと、初心者は各筋肉を「1日〜2日空けて週に2〜3回」鍛えるのが効果的だと研究から明らかになっています。
しかし、必ずしも週に2〜3回鍛える必要はないです。
と言うのも、初心者の方は週に1回でも鍛えれば筋肉が増えることが分かっています。
何よりも継続することが一番大切なので、自分が続けやすいペースで続けるようにしましょう!
中級者以上の場合は、筋肉の成長に必要なトレーニングの量が多くなり回復に時間がかかるため、週に1〜2回の頻度が効果的になります。
初心者に適切な分割法は? → 1回のトレーニングで全身を鍛えるのが基本
トレーニング頻度にも関わってくる「分割法」についてここで触れておきます。
分割法とは、1回のトレーニングで全身を鍛えずに全身をいくつかの部位に分けて、日ごとに鍛える部位を変える方法です。
結論を言うと、初心者の場合は分割せずに一度のトレーニングで全身を鍛える「全身法」が効果的です。(後述しますが、時短のために2分割する選択肢もあります。)
初心者は筋肉を成長させるために必要なトレーニング量が少なく、1回のトレーニングで全身の筋肉を十分鍛えられるからです。
また、初心者は必要なトレーニング量が少ないため筋肉の回復が早く、中1〜2日でもトレーニングが可能となります。
よって、全身トレーニングを前述のしたように「1日〜2日空けて週に2〜3回」の頻度でするのが効果的となります。
例えば、2日空けて週3回トレーニングする場合は以下のようになります。↓
月曜日→全身
火曜日→休養日
水曜日→休養日
木曜日→全身
金曜日→休養日
土曜日→休養日
日曜日→全身
月曜日→休養日
火曜日→休養日
このように、週に3回も各筋肉をトレーニングできれば基礎的な筋トレ種目のフォーム習得も早くなります。
体力的にキツい方や筋肉痛が来て回復が遅い場合などは、以下の例のように3日以上空けてトレーニングしてOKです。↓
月曜日→全身
火曜日→休養日
水曜日→休養日
木曜日→休養日
金曜日→全身
土曜日→休養日
日曜日→休養日
月曜日→休養日
火曜日→全身
3日空けても週2回はトレーニングができています。
前述の通り、初心者は週1回のトレーニングでも筋肉が成長するので自分の体力に合わせて休養日を設けてください。
ちなみに、1回のトレーニング時間を短くするために、初心者の方でも2分割法を取り入れる選択肢もあります。(分割すると筋トレする日は増えます。)
2分割法は「上半身と下半身」で分割したり、「押す系の種目と引く系の種目」で分割したりします。
例として、2分割して各筋肉を週に3回トレーニングする場合は以下のようになります。↓
月曜日→上半身(押す系の種目)
火曜日→下半身(引く系の種目)
水曜日→休養日
木曜日→上半身(押す系の種目)
金曜日→下半身(引く系の種目)
土曜日→休養日
日曜日→上半身(押す系の種目)
月曜日→下半身(引く系の種目)
という感じです。
ちなみに、中級者以上になると、筋肉の成長に必要なトレーニング量が増え回復時間が長くなります。
全身を3〜5分割して各筋肉を週に1〜2回の頻度でトレーニングするのが中級者以上は効果的になってきます。
初心者に適切なセット数は? → 1週間の合計で6〜10セット
結論から言うと、初心者に適切なセット数は1週間の合計で6〜10セットです。
中級者は必要なセット数が増えるので、1週間の合計で10〜20セットの範囲でのトレーニングが効果的になってきます。
現在の筋トレ科学では、1日ではなく1週間の合計セット数で考えることが主流です。
また、あくまでも「各筋肉のセット数」なのでこの点も注意してください。
ちなみに、増える筋肉量には上限があり、トレーニングをやればやるだけ筋肉が付くわけではありません。
筋肉が増える上限セット数の目安が、初心者は1週間の合計が10セット、中級者は20セットとなっています。
初心者と中級者の線引きは難しいですが、6〜10セット → 8〜15セット → 10〜20セット、という感じでセット数を増やしていくと筋肉量も増えやすいです。
1セットの適切な反復回数は? → 複合関節種目は8〜12回、単関節種目は10〜15回
ここではまず、理解しやすくなるために用語解説から入ります。
複合関節種目(コンパウンド種目)
複数の筋肉を使う種目(ダンベルプレスやスクワットなど)のことです。
単関節種目(アイソレート種目)
1つの筋肉だけ狙って鍛える種目(サイドレイズやアームカールなど)のことです。
レップ(レップス)
1セットの反復回数の単位のことです。ダンベルプレスを10回反復する場合は10レップスと言います。
RM
1セットで反復できる限界回数のことです。1回(1レップ)しか上げられない場合は1RM、10回(10レップス)しか上げられない場合は10RMです。
結論を言えば、適切な反復回数は複合関節種目は8〜12回(レップス)、単関節種目は10〜15回(レップス)の範囲です。
そして重要なのが・・・複合関節種目なら8〜12RM、単関節種目なら10〜15RMの範囲になるようにウエイトの重量を設定することです。
上記が怪我のリスクを抑えつつ、筋肉量を増やすのと同時に筋力アップが狙える回数だからです。
筋力アップができれば、同じ筋肉量でも扱える重さ(強度)が上がるので、効率的に筋肉量が増えていきます。
複数セット行う場合は疲労が溜まりレップ数が落ちてくる場合があります。
複合関節種目は8〜12回(レップス)、単関節種目は10〜15回(レップス)の範囲から逸脱するようであれば、ウエイトの重量を落として、先述のレップ数になるように重量を調整しましょう。
筋トレを始めたばかりの頃はフォームが定まっていないので、負荷のコントロールがしやすい「15RM前後」でトレーニングを始めて、フォームを習得するのがおすすめです。
最初は15RM前後でフォームを習得して、その後本格的に負荷を増やしながら「複合関節種目は8〜12RM、単関節種目は10〜15RMの範囲」でトレーニングするのがおすすめです。
反復できる限界の回数まで追い込んだ方が良い? → 余力を1〜2回残してOK
トレーニングで筋肉を成長させるために重要なのが「限界手前の5回」です。
限界手前のラスト5回を、筋肉を成長させるのに有効な「エフェクティブレップス」と言います。
例えば、12RMなら8〜12回目、10RMなら6〜10回目が「エフェクティブレップス」に該当します。
筋肉を成長させるのに「必死に限界まで追い込むことが必須」だと思い込んでいる方は多いですがこれは間違いです。
つまり、限界まで追い込まずに余力を数回残したとしても筋肉は成長するのです。
初心者は、限界まで追い込まずにあえて余力を1〜2回残して各セットを終えた方が効果的です。
限界まで追い込むと、フォームが崩れる、回復に時間がかかる、精神的にキツくなるなどのデメリットが発生します。
そうすると結果的にトレーニングの負荷が減少してしまう可能性があるからです。
負荷を増やす方法は? → 漸進性の原則・過負荷の原則
筋肉を成長させるのに必須の原則を2つ紹介します。
過負荷の原則(オーバーロードの原則)
筋肉の能力よりも厳しい環境を与えることで筋肉が成長するという原則です。オーバーロードの原則とも言われます。
漸進性の原則
トレーニングの強度や負荷を段階的に(漸進性)上げいていくことで筋肉を効果的に成長させられるという原則です。
上記の2つを合わせて、漸進性過負荷の原則またはプログレッシブオーバーロードの原則と言います。
つまり、毎回同じような負荷でトレーニングしていては、筋肉の成長が見込めないのです。
そして、オーバーロードさせる基本的なアプローチは、負荷を継続的に増やしていくことです。
複合関節種目で負荷を継続的に増やしていく場合だと以下のようなイメージです。↓
- 8RMからトレーニングを始める
- 12回上げられるようになるまでの期間、同じウエイトのままトレーニングを継続する。
- 12回上げられるようになったら8RMになるようにウエイトの重さを上げる
- 再び、12回上げられるようになるまでの期間、同じウエイトのままトレーニングを継続する。
とてもシンプルな方法ですね!
重量と反復回数が増えていくにつれ、筋肉も増えていることが実感できると思います。
「負荷を増やしていくゲーム」のようで楽しいですよ!!
先程も説明していますが、複数セット行う場合は疲労が溜まりレップ数が落ちてくる場合があります。
複合関節種目は8〜12回(レップス)、単関節種目は10〜15回(レップス)の範囲から逸脱するようであれば、ウエイトの重量を落として、先述のレップ数の範囲内になるように重量を調整しましょう。
種目、重量、反復回数などを控えておきましょう!
アプリ、スマホのメモ機能、トレーニングノートなど何でもOKです。
ウエイトの上げ下げの速さは? → 素早く上げて丁寧に下ろす
筋肥大を目的に筋トレをやっている人は、疲労が少ないセット前半は「上げるのに1〜2秒、下げるのに1〜2秒」くらいでテンポよく上げ下げしています。
そして、セットの後半になると疲労が溜まって、上げる動作は自然と遅くなってきます。
すると、自分で動作スピードのコントロールできる範囲は少なくなるので、スピードを意識する必要は特には無くなってきます。
重要視して欲しい点は、下ろす動作の時に、効かせたい筋肉でウエイトを受け止めながら丁寧に下ろすことです。
上げる動作の1.5倍くらい時間をかけて下ろすイメージを持てば、より効かせやすいでしょう。
下ろす動作を適当にしてしまう人がいますが、上げる動作と同様に筋肉の成長に重要ですので、疲労が溜まるセット後半でも丁寧に下ろすようにしましょう!
丁寧すぎるあまりにも遅い動作は筋肥大、筋力向上の効果が下がるということが研究結果から明らかなので注意してください。
ウエイトの上げ下げに関する以下のような研究結果があります。↓
・8秒以内なら、早くても遅くても筋肥大の効果の大きな差はない
・8秒よりも遅いと、筋肥大の効果は低い
・6秒以内だと筋力増強の効果が高い
初心者に最適なインターバルは? → 1〜3分が目安
必要なインターバルは運動経験や心肺機能などの個人差はあるが、初心者のトレーニング強度だと以下が目安となります。
- ダンベルプレスやスクワットなど複数の筋肉を使う複合関節種目は息が上がりやすいので2〜3分程度
- アームカールやサイドレイズなど1つの筋肉を狙って鍛える単関節種目は1〜2分程度
過去には「休憩時間が短い方が成長ホルモンの分泌が活性化されるので効果的」と言われた時代もあったが現代は否定されています。
中級者以上になるとトレーニング強度が上がり、複合関節種目では5分以上の休憩が必要になることもあります。
必要なインターバルは個人差があります。
インターバルが短すぎると呼吸や筋肉の疲労が回復せず、トレーニングの総負荷が下がってしまいます。
いずれにせよ、トレーニングの負荷が下がってしまわない程度に個人に合った休憩を取るのがポイントです。
トレーニング前のストレッチは必要? → 静的ストレッチは不要
結論から言うと、トレーニング前の静的ストレッチは不要です。
静的ストレッチとは筋肉を引き伸ばしたままキープするような一般的にイメージされるストレッチです。
動的ストレッチ(例えばラジオ体操など)は有効です。
トレーニング前に静的ストレッチを入念にやると筋力低下などパフォーマンス下がるデメリットがあります。また、怪我の予防効果もないという研究結果もあります。
どうしてもストレッチしないと「何か気持ち悪い」という方は、1つの筋肉に対し30秒以内で実施してください。
30秒以内なら運動のパフォーマンスに影響せず、怪我の予防に効果があるという報告があります。
それでは、トレーニング前の有効的なウォームアップはあるのか。あります!
- 10〜20分の有酸素運動で筋肉を温め
- その後に、特異的ウォームアップ(トレーニングの前にそれと同じ運動を軽い強度で行う)で神経筋活動を活性化させる
この2つを行ったら、最大筋力が高まることが明らかになっています。また、怪我の予防にもなります。
毎回10〜20分の有酸素運動を律儀に実施できる人はほぼいないと思います。
効率を重視するなら、5分程度の動的ストレッチと5分程度の特異的ウォームアップで怪我の予防とパフォーマンス向上が十分期待できるでしょう。
4. 食事を管理しよう
食事はトレーニングと同じくらい重要です。
せっかくトレーニングを頑張っても食事をおろそかにして、なかなか成果が伴わない方が大勢いてもったいないです。
とはいえ、食事はトレーニングと比べてやることがシンプルなので、ポイントを抑えれば難しくないので安心してください。
筋肉の成長に影響度が高い食事の要素
先ほども軽く触れましたが、筋肉の成長、ダイエットに影響度が高い食事の要素は
- カロリー収支
- マクロ栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)のバランス
- ミクロ栄養素(ビタミン・ミネラル)
- 食事の回数やタイミング
- 細かいサプリの使用
この5つの順です。
そして、初心者の方は上から3つをクリアできれば、素晴らしい食事管理が出来ていると思ってOKです。
「マッチョは1日食事回数を8回にする」とか、「寝る前にたくさん食べると太ってしまう」といったことは影響度が小さいということです。
繰り返しますが、上記の上から3つを重視するようにしてください。あとは初心者にはおまけ程度です。
上から3つを解説していきます。
影響度が高い「カロリー収支」(増量編)
筋肉を付けたい時(増量期)に食事で最も重要なことがあります。
それが、
「1日の摂取カロリー>1日の消費カロリー」
にすることです。
人間は体の仕組み的に「オーバーカロリー」の状態で、多少の脂肪を増やしながらでなければ筋肉が付きにくくなっています。
生命の維持に重要な「カロリー」が少ない状態では、貴重なカロリーを使って筋肉量を増やすことは難しいのです。
オーバーカロリーの注意点としては、
カロリー超過すればするほど筋肉が増えるわけではない
という点です。
余分な脂肪を増やさず筋肉を付ける為に、1日の摂取カロリーを1日の消費カロリーの1.2倍程度にしてください。
後述の「マクロ管理法」を活用するのが有効になってきます。
影響度が高い「カロリー収支」(減量編)
脂肪を落としたい時(減量期)に最も重要なのが、
「1日の摂取カロリー<1日の消費カロリー」
にすることです。
結局「〇〇ダイエット」など全ての減量に共通している大前提は、この「マイナスカロリー」という点です。
ちなみに、脂肪を落とす時には多少の筋肉も落ちるようになっているので、減量期は筋肉量を可能な限り維持しながら脂肪を落とすことが大切になってきます。
そのためには、「日々の筋トレの負荷を出来るだけ下げないこと」と、後述の「マクロ管理法」が有効になってきます。
マイナスカロリーの注意点としては、
断食したり、必要以上にカロリー制限をしない
ということです。
筋肉を出来るだけ減らさないためにも、1日の摂取カロリーを1日の消費カロリーの0.8倍程度にしてください。
また、脂肪を落とすのにランニングなど有酸素運動は、カロリー制限に比べてかなり効率が悪いことも認識しておきましょう。
体重60kgの人が10km走ったら約600kcal消費されます。
体脂肪1kgは約7200kcalなので、体脂肪1kg落とすのに120km走らないといけない計算です。
フルマラソン3回走りきってやっと1kgの体脂肪が燃えるイメージです。
- 摂取するカロリーを抑える
- 筋肉を付けることで、代謝をアップさせ自然に消費するカロリーを増やす
初心者は特にこの2つを意識することが効率的です。
影響度が高い「マクロ栄養素」
マクロ栄養素とは、タンパク質(P)、脂質(F)、炭水化物(C)のことで、PFCバランスとも言われます。
この3つのバランスを意識することがボディメイクには重要です。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、初心者は1日にプロテイン2杯程度を加えるだけで理想的な比率に近づきます。
後述の「マクロ管理法」で詳しく説明します。
影響度が高い「ミクロ栄養素」
先ほども簡単に説明していますが、重要なので繰り返すと
ビタミン・ミネラルは体内の栄養の潤滑剤のようなもの。
そして、食事だけで十分に摂取するのはかなり難しく不足しやすいのに、筋トレのパフォーマンスや筋肉の成長に超重要。
という感じですが、サプリメントを活用するだけで簡単に補えるので全く難しくありません!
最強の食事管理術!【マクロ管理法】
マクロ管理法は増量して体を大きくしたい人にも、ダイエットしたい人にも効果的な食事管理方法です。
先述した、筋肉の成長とダイエットに影響度が高い上から2つ、①カロリー収支と、②マクロ栄養素のバランスを管理する方法と言えます。
簡単に手順を説明すると以下のようになります。↓
- カロミル(無料アプリ)をインストール
- 1日の基礎代謝を計算
- 1日の消費カロリーを計算
- 「増量か減量か」で摂取するべきカロリーを計算
- カロリーに沿ってPFCバランスを割り出す
- あとは食べたものを入力していくだけ
計算は小学生レベルの簡単なものですし、無料アプリを利用して5〜10分あれば余裕で設定できます!
テレビで紹介されるような派手な方法でもないですし、「〇〇ダイエット」みたいなキャッチーなものではありません。
ですが、原理原則に基づいたシンプルで合理的な食事管理方法です。
効果的なダイエットも全てマクロ管理法の考え方が基盤なので、お伝えする基本的なポイントを抑えられていないようなダイエット方法は疑ってかかった方が良いでしょう。
ボディメイクのプロであるボディビルダーもマクロ管理法に基づいた食事をしています。
シンプルなので理解しやすく習慣化もしやすいため、一度身につければ食事管理に悩むことは今後ないです。
おすすめな食べ物・気をつけたい食べ物
マクロ管理法が理解できたら、各マクロ栄養素別におすすめ食品を紹介します。
食事に取り入れる際は具体的なカロリー、マクロ栄養素を一度アプリやネットで検索してみてください。
おすすめ食材【タンパク質(P)】
良質なタンパク質を多く含む食品例を紹介します。全てアミノ酸スコアが100の食材です。
- 鶏肉(ささみ、皮なしの胸肉が低脂質)
- 豚肉(ヒレ肉、もも肉が低脂質)
- 牛肉(ヒレ肉、もも肉が低脂質)
- マグロ(刺身やノンオイルのツナ缶など)
- 鮭(サーモンの刺身や焼き鮭など)
- サバ(缶詰や焼きサバなど)
- タラ
- 淡白な魚全般
- ちくわ・魚肉ソーセージ(塩分などには注意)
- 卵
- 納豆
- 豆腐
- 牛乳・低脂肪牛乳
- ヨーグルト(ギリシャヨーグルトやオイコスなど)
- カッテージチーズ
中には、良質なタンパク質が豊富だが脂質もそこそこ含まれている食材もあります。
特に減量期の方は、より低脂質な食品の方が都合が良いので、含まれる各マクロ栄養素を調べてから食事に取り入れると良いです。
1日の指定されたPFCバランスに収まるようであれば、多少脂質が多かろうが気にしなくて良いです。
おすすめ食材【脂質(F)】
良質な脂質を含む食品例を紹介します。
- オリーブオイル
- アーモンド
- カシューナッツ
- くるみ
- アボカド
- 魚(特にサバなど)
脂質に関しては、タンパク質を多く含む食品を食べる時にそこそこ摂取することになると思います。
減量期は特に、積極的に脂質を摂ろうとする事は多くないかもしれませんが、せっかく摂るなら出来るだけ上記のような良質な脂質が含まれるものが良いです。
おすすめ食材【炭水化物(C)】
マクロ管理法に慣れて少し余裕が出てきたら意識して欲しい知識があります。
その1つがGI値です。
GI値とは食後血糖値の上昇度を示すもので、この値が高いほど吸収が早く血糖値が上昇しやすいです。
以下が高GIの食品の主な特徴です。↓
- 血糖値が乱高下しやすいため、眠気やだるさを感じやすい
- 血糖値が急激に上昇するため脂肪が蓄積しやすい
- 腹持ちが悪いので空腹を感じやすい
- 吸収が早く、すぐエネルギーになるので筋トレ前後のエネルギー補給には推奨される
特にダイエット中には低GI食品の方が推奨されますが、筋トレ前後のエネルギー補給には適しています。
以下が低GI食品の主な特徴です。↓
- 血糖値の乱高下が少ないため、だるさや眠気を感じにくく、仕事や普段の生活には向いている
- 血糖値が急激に上昇しにくいため脂肪が蓄積しにくい
- 消化に時間がかかり、空腹を感じにくいので特にダイエットに向いている
- 一般的に茶色い食べ物の方が食物繊維が豊富でGI値が低い傾向
まず、高GIの炭水化物の例を紹介します。
- 白米
- うどん
- 食パン(精製度が高いパン)
次に、低GIの炭水化物の例を紹介します。
- 玄米
- そば
- 全粒粉パン(精製度が低いパン)
- オートミール
- パスタ(ソースには注意)
- さつまいも
- バナナ
初心者はGI値まで意識するのは難しいので、あくまでも余裕が出てきたタイミングで参考にする程度で十分です。
気をつけたい食品
体に悪いイメージを持っていなかったり、健康そうなイメージを持っているのに逆効果になりがちな食品も紹介しておきます。
全ての商品が駄目な訳ではないかもしれませんが、避けたほうが無難なものの一例を紹介します。↓
ソーセージ
タンパク質摂取のために食べる人もいるかもしれませんが、脂質や塩分、添加物が多いので要注意です。
ドレッシング
砂糖や脂質が多く含まれるので、かけすぎるとドレッシンだけで数百キロカロリーなんていうこともあります。
ノンオイルドレッシングも油の代わりに砂糖が多く使われる場合があるので要注意です。
どうしてもドレッシングをかけたい場合は代わりに、適量のオリーブオイルに塩、ブラックペッパー、好みで顆粒のガーリックを混ぜたものが個人的におすすめ。
野菜ジュース
商品によってはかなり糖質が多いものがあるので要注意です。
グラノーラやコーンフレーク
健康な朝食のイメージがあるかもしれませんが、砂糖たっぷりなデザートのようなものなので要注意です。
上記のような食品を、タンパク質やビタミン、ミネラルを摂るのが目的で食べているとしたらサプリメントを活用したほうが体にも財布にも優しいです。
食事を工夫してみよう
マクロ管理法を取り入れた食事も、工夫次第で更に簡単になります。
ここではおすすめの工夫方法の一例を紹介します。
宅食サービス
宅食サービスは、栄養バランスやカロリーに配慮された弁当や惣菜を自宅などに定期的に届けてくれるサービスです。
調理や買い物の時間を大幅に短縮できるので、子育て家庭や社会人などにもおすすめ出来ます!!
うまく取り入れて、食事のハードルを下げることで細マッチョへのハードルも下がること間違いなしです。
一汁一菜のすすめ
「自炊派だけど、栄養やカロリーも気にしたい!でも楽したい!」という方におすすめしたい食事です。
定義は色々あるかもしれませんがここでは、主食(ご飯など)に対して、汁物一品、おかず一品を添えた食事のことを指します。
- シンプルだがPFCバランスやカロリーのバランスが取れる。
- 献立を考える手間が減る
- 調理の手間や時間が減る
- 経済的で食材ロスも減る
シンプルかつ、栄養バランスが取れ、料理の負担を軽減しやすい健康的な食事スタイルです。
私は物足りない時、調理せずに食べられる納豆、豆腐を追加したり、白米に卵をかけて食べたりしています。
こちらも、上手く取り入れれば、食事のハードルが下がり細マッチョへのハードルも下がること間違いなしです。
間食・分割食
マクロ管理法を実践するうえで「食事の回数やタイミング」の影響度は比較的高くないとお伝えしました。
しかし、うまく間食を取り入れると恩恵が受けられるので、マクロ管理法に慣れてきた方は意識してみてください。
ただ沢山食べれば良いわけではなく、「同じカロリーを摂取するなら回数を分けたほうが良い」というのがポイントです。
- 増量期など、たくさん食べたい人は分割することでカロリーを摂取しやすい
- 体脂肪になりにくい
- 空腹を感じにくくなる
- 小分けのほうがより多くのタンパク質が吸収できる(研究により結果は異なる)
- 筋トレ前後に重要なエネルギー摂取ができる
- 筋肉の分解を防ぐことができる
- 血糖値の上昇が緩くなり眠気やだるさの予防になる
- 消化器の負担を減らせる
プロテインとサプリメントの効果的な活用方法
プロテイン
【目的】
タンパク質摂取の補助
【摂取のタイミング】
起床後、筋トレの1時間前、筋トレ直後、就寝前
【摂取量の目安】
1回20〜30g程度
血中のアミノ酸濃度が低くなっている上記のタイミングで摂取するのが理想的です。
トレーニング後に飲むイメージは強いですが、その他のタイミングでも摂取できるとより効果的です。
プロテイン単体で飲まず、食事と同じで基本的に糖質と同時に摂取したい。
プロテイン+クレアチン+マルトデキストリン(糖質)をミックスして飲むのがおすすめです。
ビタミン・ミネラル
【目的】
ミクロ栄養素の補助
【摂取タイミング】
朝食、昼食、夕食のあと(水溶性ビタミンは排出されやすいので分割して摂るのがポイント)
【摂取量の目安】
メーカーや商品で異なる(2〜3錠が多い)
ミクロ栄養素の重要性は前述の通りです。
亜鉛やマグネシウムが特に重要かつ不足しがちなので、サプリメントの活用が効果的です。
クレアチン
【目的】
クレアチンの補給(筋力、筋持久力の向上)
【摂取タイミング】
いつでもOK
【摂取量の目安】
1日に3〜5g
クレアチンサプリの種類は豊富だが、一般的なモノハイドレードでOK。
トレーニング後にプロテインを摂取するタイミングで3〜5gのクレアチンを加えるのがおすすめです。
このタイミングなら筋肉に栄養を取り込むホルモン(インスリン)が大量に分泌されるので、クレアチンも吸収されやすいからです。
マルトデキストリン
【目的】
糖質の補給、カロリーの摂取
【摂取のタイミング】
筋トレの30〜1時間前、筋トレ直後
【摂取量の目安】
目的により異なる
筋トレ前後のエネルギー補給や、増量時のカロリー摂取で使用するのが一般的です。
1日の目標摂取カロリーのよって摂取量を調整するのが良いです。
5. 増量期と減量期を繰り返えそう
体脂肪率が高過ぎる方は男性ホルモン(テストステロン)などの数値が減り筋肉が増えにくくなるので、減量から始めても良いでしょう。
目安ですが、体脂肪率15%以上の方は、12〜13%(腹筋がうっすら見える程度)まで最初に減らすように減量から始めても良いでしょう。